油の話

 最近は油の話が増えてきていますね。

 油が太るなんている考えは古くなってきたかもしれません。

 今や美容や健康のために、取るべき油 と 体に悪い油 などが出てきています。 

 今回は油の話をまとめていこうと思います。 

▷目次:油の話

油とは?

参照

体にいい油とは?

  どんな油を摂取することがいいのでしょうか? 

ポイントは

 「オメガ3を積極的にとり、オメガ6を控えること」 

オメガ3とは?

 青魚の油、えごま油、アマニ油、などがあります。  

 えごま油、アマニ油がオメガ3系の代表的なものになります。 

2023年4月Amazon 調べ 
えごま油 
A 190g 1280円 100g中678円
B 340g 1392円 100g中409円
C 145g 753円 100g中519円
アマニ油
A 360g 1220円 100g中338円
B 350g 1480円 100g中422円
C 320g 1652円 100g中516円

 経済的な観点から、常用するのは難しいものがありますね。

 では1日の中でオメガ3系を取るのであれば、どのくらい量が適切なのでしょうか?

オメガ3の摂取量

 オメガ3の摂取量 厚生労働省が発表しているので参考にしていきましょう。

成人男性 2g
  女性 1,6g
 50歳以上男性 2,2g 
     女性 1,9g

※アメリカでは3g、欧州では5gとされています(DHA・EPA)日本では、DHA/EPAの摂取量の目安がなく、αリノレン酸・EPA・DHAなど他のn-3系脂肪酸を体内で区別することが困難であり、そのため、n-3系脂肪酸の摂取量として設定されています。

どのくらいの量なのでしょうか?

 ティースプーンで1杯5ml で 重さは4g になります。

 スプーン半分位の量が適切と考えることができます。

 それを考えると、1日2g 平均100g500円と考えても、1日10円 です。

 健康の為を考えると、難しくはない計算かもしれません。 

 オメガ3の効果は?

 オメガ3の効果は何があるのでしょうか?

 オメガ3の効果は、動脈硬化や血栓を防ぎ、血圧を下げるほかに、LDL(悪玉)コレステロールを減らす働きがあります。

 オメガ3の発見は? 50年前に、デンマークで行われた、大規模な疫学調査で発見されました。 先住民族イヌイットは、心筋梗塞がとても低かったのです。 調査したところ、オメガ3の摂取量が多く、1日当たり、13gにも達していました。

 なるほど、 生活習慣病と言われるものに効果的ですね。 

 他には何があるのでしょうか? オメガ3は小腸から吸収され、全身の細胞すべての細胞膜を構成する大切な材料になります。 

オメガ3の取り過ぎはどうなるのか? オメガ3の過剰摂取は、吐き気、下痢、不整脈、心房細動等が起こると言われています。

 オメガ3は、どのくらいとると、過剰摂取になるのか? スイスの研究では、1日1g以上5年間 で心房細動のリスクが1,25倍上昇したデータがあります。 

オメガ3の疑問 オメガ3はイヌイットの心筋梗塞が低いということで、発見されました。量は13g程 でも、日本人の摂取量の目安は2g、実験では1g以上を5年間で心房細動のリスク上昇・・・なぜオメガ3はこんなに健康と言われているのか? 

オメガ3の疑問 オメガ3は酸化しやすいとはたくさん書いてありました。 そのために、酸化したオメガ3の見分け方があれば便利と思いました。 良かれと思い使っていた油が、空気に触れ、光を浴び、熱により酸化したものをどのように「古くなった」と、判断するのでしょうか?

厚生労働省の論文を見ていきましょう。 

参照:厚生労働省・オメガ3系脂肪酸:海外情報

最初に、厚生労働省にも書いていますが、海外のデータを参考にしていて、そのまま、日本人にも当てはまるかどうかはわからないとのことです。 〇17件の研究によって、魚介類を週に1~4回食べる人は、全く食べない人よりも、心疾患で死亡する可能性が低くなる。 〇2018年、10件の研究により、オメガ3の補充で、冠状動脈性心疾患のリスクを下げるエビデンスは得られなかった。 〇

オメガ3の注意点 アマニ油やえごま油、オメガ3を豊富に含んでいますが、魚介類のようなDHA、哉EPAとは異なり、αリノレン酸という成分で、この、αリノレン酸は、DHAやEPAに変換されないと、良質な細胞膜の材料になりません。 その変換率は、5%~10%と言われています。 〇2016年米国医療研究品質局は、食事とサプリメントの両方から摂取する研究98件、心臓発作のリスクや心疾患による死亡のリスクを減らすエビデンスは得られなかった。 〇2012年以降に行われた研究でも、ほとんどが、オメガ3サプリメントによる、紳士菅野予防効果は認められるものがなかった。 その中でも、一部は、オメガ3脂肪酸の有能性を示唆するものもあった。 それを考えると、 1・オメガ3のメッセージが魚介類からの摂取の増加につながった可能性 2・コレステロールの薬物治療による服用が増えているためにオメガ3の効果が出ない可能性。 これらを考えると、オメガ3は魚介から採る必要があるのかもしれない。 

 食事からとるオメガ3の量はどのくらい?  植物性食品 ・クルミ(28g):2,5g ・菜種油(小さじ1):0,3g ・アマニ油(小さじ1):2,3g えごま油(小さじ1):2,3g ・大豆(2分の1カップ):1,4g 魚介類 ・ニシン(100g):1,6g ・サバ(100g):1,2g ・天然サケ(100g):1,2g ・ツナ缶詰(100g):0,5g 

オメガ3の酸化はどうなるの? オメガ3は酸化しやすいのが特徴です。  食品の酸化した脂質(過酸化脂質)は、ほとんどが分解、還元され毒素は弱くなります。 しかし摂取量が多くなると、体内に吸収されて、体の酸化に繋がってしまいます。 大量の過酸化脂質の摂取は、下痢などを引き起こします。 オメガ3脂肪酸は常温や高温でも酸化しやすく、冷蔵保存しないといけません。 また酸化条件は、熱以外にも、光、酸素を避ける必要があります。 開封している場合は、酸素を避ける意味でも冷蔵庫に保存する方法が理想です。 

 過酸化脂質について 過酸化脂質は、コレステロールや中性脂肪と言った、体内の資質が活性酸素で酸化されたものを言いますが、「酸化した油」という古い食用油のイメージもありますが、紫外線やストレス、農薬、放射性物資る、添加物などが体内に入ってきたときに、体内で出来てしまいます。 その過酸化脂質の結果、シミ、しわ、アトピーやあれるゴー、総祖中、動脈硬化、心筋梗塞、ガンの原因にもなると言われています。 厚生労働省の脂質の1日摂取量は、およそ40gと言われています。 過酸化脂質は、体の中の細胞を覆っている、不飽和脂肪酸という脂質の膜が活性酸素と結びつき、酸化されたものを言います。 (何度も繰り返し使ってどろどろの食用油みたいな感じ) 過酸化脂質は、近くの細胞膜を次から次へ酸化されてしまいます。 増加した過酸化脂質は細胞膜の機能を損なって、細胞内に様々な障害を引き起こします。 過酸化脂質を防いでくれるのが、ビタミンEになります。 ビタミンEが脂質の代わりに、酸化されることで、酸化の連鎖を防ぎます。 ビタミンEは酸化されると力を失いますが、ビタミンCがあることによって、ビタミンEは復活します。

 ※これを考えると、オメガ3を積極的にとることではなく、ビタミンCを取ることが大切なのでは? 

 ちなみに、ビタミンEを豊富に含んでいる油は何だろうか?  

そもそもビタミンEは何? 脂溶性ビタミンであり、脂質と共に体に吸収されます。 抗酸化作用が強く、生体膜を構成する不飽和脂肪酸や、他の脂溶性成分を酸化障害から守っています。 過酸化脂質の生成を抑制し、血管を健康に保つほかにLDLコレステロールの参加を抑制したり、赤血球の破壊を防いだりする作用もあります。 細胞の参加を防ぐために、老化防止にも効果があります。

 ビタミンEはどのくらい必要なの? 年齢により少し変化しますが、およそ6mlとされています。 ビタミンEは体内で蓄積されにくいために、通常の食事では過剰症がみられることはまずありませんが、サプリなどでの過剰摂取はお勧めしません。 そのために1日の上辺を700mlにされています。

 ビタミンEの不足と症状 ビタミンEが不足すると、神経障害や筋障害が起こります。 血行も悪くなり、冷え性、頭痛、肩こりなどの症状も出ると言われています。 また抗酸化力が低下するとともに、紫外線からの刺激から守りにくくなり、シミ、しわができやすくなります。 血中のコレステロールも参加しやすくなり、動脈硬化の原因にもなります。

 ビタミンEの過剰摂取、 ビタミンEの過剰症は、血液が止まりにくくなると言われていますが、体内に蓄積することが少なく、3分の2が弁で排出されています。  

 ビタミンEと油 油の中でビタミンEをどのくらい含まれているのでしょうか? ひまわり油 100g中39ml 綿実油 100g中29.8mg こめ油100g中26ml菜種油100g中17ml オリーブ油100g中7,6ml ごま油100g中2,6ml ビタミンEは熱や酸に強く、壊れにくいので加熱調理も問題はなく行えます。

 トランス脂肪酸はそもそも何?

オメガ6とは? オメガ6は食品から摂取する必要のある必須脂肪酸になります。 体内で作られず、食物から採る必要がある、必須脂肪酸です。 コレステロールの低下、アレルギー症状の改善、等があります。また、病原体が体内に侵入すると、オメガ6脂肪酸が白血球に攻撃命令を出す働きもあります。 オメガ6脂肪酸が増えると、白血球が血液中で増えるのもわかります。 ただ、過剰になると、白血球の働きも過剰になり、炎症が負い、動脈硬化のリスクが出てしまいます。 ただ、この炎症もオメガ3により抑制することもわかっています。 オメガ6の油は、大豆油、コーン油、ごま油が多く含まれています。 他にも牛肉、豚肉、たまごなども含まれています。 

オメガ6の含有量  鶏肉(若鳥肉、胸、皮つき、生)オメガ3:オメガ6 0,7:13,8 牛(輸入牛、もも、赤肉、生)オメガ3:オメガ6 0,8:4,4 豚(大型種、もも、赤肉、生)オメガ3;オメガ6  0,6:11,3 羊(ラム、もも、脂身付き、生)オメガ3:オメガ6 1,3:2,4 馬(うま、肉、赤身、生、部位不明)オメガ3:オメガ6 4,4:9,5

オメガ6の多いもの 牛肉100g中1,07g 豚肉 100g中3.3g 鶏肉100g中2.66g 卵1.49g 大豆油4.96g コーン油5.08g ごま油4.88g こめ油3.21g 

オメガ6の1日の摂取量は? 今の日本人の食生活では、揚げ物に、炒め物が多く人工的なエサで育った、家畜の肉を食べます。 それによって、オメガ6の過剰になりやすいもの現状です。 1日の摂取量の目安が8gになります
 このオメガ6の過剰によって起こる生活習慣をオメガ3をたくさん取ることが健康になると言われている一つの要因加茂しれまにですね。 

 牛肉一つでも変わるバランス 穀物などの人工的なエサで育った、牛は、オメガ6脂肪酸含有量が増えて、1:8~1:10 とオメガ6脂肪酸が多いです。しかし、牧草を食べている牛は、1:2となり、理想のバランスとなるみたいです。 

オメガ9とは? オメガ9は、体内で合成できる脂肪酸になります、 オリーブオイルや、なたな油などに多く含まれています。 この油は、「オレイン酸」といい、悪玉コレステロールを減らしてくれると言われています。 オメガ3やオメガ6は体内で合成できない必須脂肪酸になりますが、オメガ9は体内で合成可能。 オメガ9の油は? オリーブオイル・菜種油・こめ油・などがあります。 オメガ9の摂取量は? 厚生労働省では、オメガ9の摂取量の制限がありません。 また、オメガ9の過剰摂取による重篤な症状の報告はありません。  しかし1日20~30mlが健康に良いと言われています。 オメガ9の含有量 オリーブオイル100g中74g 菜種油100g中60g 大豆油100g中22.1g 

体に悪い油とは?

 トランス脂肪酸です。

 トランス脂肪酸は、マーガリンや、ショートニングに含まれています。

 他にも、菓子パン、レトルト食品、お菓子などの原料に、「植物油脂」は、トランス脂肪酸の可能性が高いです。 

油の知識

 油の成分は「脂肪酸」と言います。

 この脂肪酸を分けると、

「飽和脂肪酸」

「不飽和脂肪酸」

 の2種類があります。

 それぞれ見ていきましょう。


 「飽和脂肪酸」とは?

 飽和脂肪酸は、肉類や、乳製品に多く含まれており、一般的には、常温で固形になっている脂のことを言います。

 飽和脂肪酸にはまた種類があり、 短鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸、の3種類に分かれます。 

長鎖脂肪酸・・・ 一般的な脂肪酸はこれに当たります。

中鎖脂肪酸・・・長鎖脂肪酸の鎖の半分くらいで、ココナッツオイルが60%ほど含んでいます。 中鎖脂肪酸の特徴は、エネルギーとしてすばやく分解されるために、病院や、アスリートでの使用が見られます。 

短鎖脂肪酸・・・ 大腸で作られます。  人の大腸にて消化されにくい、食物繊維、オリゴ糖などを腸内細菌が発酵させ生成されます。


 「不飽和脂肪酸」とは?

 不飽和脂肪酸とは、植物や魚に多く含まれる、サラサラした液体の油のことです。

 サラダ油や、オリーブオイルなどがここに当てはまります。


 

油が体に悪いということではなく、バランスよく体に摂取することが大切です。

 日本人に合った油の比率は、

 不飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸 = 3:4:3
 オメガ6:オメガ3 =4:1 

そもそもオメガとは?

 「オメガ〇:とは、体に必要な脂肪酸の分類になります。 

・オメガ3 → α-リノレン酸
・オメガ6 → リノール酸
・オメガ9 → オレイン酸 

病院で使用されている、中鎖脂肪酸

 中鎖脂肪酸は消化吸収が早くエネルギーとして消費しやすいので、脂肪として蓄積されにくいのが特徴です。

  中鎖脂肪酸が多い油 ココナッツオイル 

 オレイン酸が多い油は?

 オレイン酸は、オメガ9系脂肪酸として、血中の悪玉コレステロールを下げ、生活習慣病を予防する効果が期待できると言われています。

 油の中でも酸化しにくく、長期保存や加熱調理に向いています。 

採種油 キャノーラ油 オリーブオイル アボカドオイル アルガンオイル などなど 

採種油 

 セイヨウアブラナの種子から採れる油のことです。 黄褐色で青臭い風味を持ちますが、良質なものは、この匂いが少ないのも特徴です。 酸化しにくく、加熱に強いので、揚げ物に向きます。 

 キャノーラ油

「キャノーラ種」という、品質改良された、セイヨウアブラナの種子から採れる油のことです。 癖がなく加熱に強いので幅広い料理に向きますが、トランス脂肪酸を含むので取り過ぎには注意が必要です。 

オリーブオイル

オリーブの果肉から採れる油のことです。 黄褐色でフルーティな風味があり、イタリア料理と もこみち には欠かせない存在です。 特に香り高い「エキストラバージンオリーブオイル」をサラダやパスタに加えることで、郡と本格的な味わいに仕上がります。 

アボカドオイル

アボカドの果肉から採れる油のことです。 ほのかにアボカドの風味を感じられて、そのままでも美味しくいただけます。 パンやヨーグルト、サラダなどにかけて、素材本来のおいしさをシンプルに楽しむのがお勧めです。 

アルガンオイル

モロッコ特産のアルガンツリーの種子から採れる油です。 繊細なナッツの香織があり、肌への浸透がいいので、主にスキンケアオイルとして使われます。 200個の種子からわずか50mlしか取れず、美容効果の高さから、「モロッコの黄金」と呼ばれる希少な油になります。 

リノール酸が多い油 リノール酸はオメガ6系脂肪酸として、コレステロールを下げる効果があります。 しかし、善玉コレステロールと悪玉コレステロールの両方を下げてしまうので、取り過ぎには注意が必要です。 

サラダ油 ごま油 ぶどう脂(グレープシードオイル) 

サラダ油 

サラダ油は菜種油・大豆油・コーン油・ふまわり油・ごま油・紅花油・綿実油・こめ油・ぶどう油・を総称した油です。 それらを低温でも固まらないように生成し、JAS基準を満たしたもののみがサラダ油と表記されます。 

ごま油

焙煎した白ごまから採れる油になります。 琥珀色で香ばしい ごまの風味があり、中華料理、韓国料理には欠かせない存在です。 特に、ごま油の割合100%の「純正ごま油」は、香織高く高級感のある味わいが楽しめます。

ぶどう脂(グレープシードオイル)

ぶどうの種子から採れる油です。 油臭さがなくさらっとしているので、素材の本来の風味を生かした料理に向きます。 

α-リノレン酸が多い油 α-リノレン酸とは オメガ3系脂肪酸で、体内でDHA EPA に変化します。 これらは動脈硬化を防いだり、血中の中性脂肪を減らす効果が期待できます。 近し、熱に弱く、参加しやすいので、加熱せずにいただくのがおすすめです。

 アマニ油・エゴマ油 等 

アマニ油 

シソ科のアマという植物の種子から採れる油です。 青いナッツのような風味と特有の苦みがありますが、少量を料理に入れることで美味しくいただくことができます。 特にレモン や ハーブ との相性がよく、ドレッシングやマリネに加えると爽やかな風味が楽しめます。 

エゴマ油 

シソ科のエゴマという植物の種子から採れる油です。

 ちなみに「えごま」と「ごま」は、全く違う直物です。 えごまは東南アジア原産で、ごまの原産はアフリカと言われています。 えごまはシソ科で、ごまはゴマ科。 オメガ3含有量はえごま 60% ごまは 1%未満 えごま油は加熱に弱く、ごま油は加熱に強いのも特徴です。 

 アマニ油よりも風味が穏やかで、マイルドなコクがあります。 味噌、醤油、鰹節に相性がよく、おしたし、和え物に加えるとまろやかな味わいが楽しめます。 

サラダ油について

 サラダ油は一般的な油になりますね。

 そもそもサラダ油とは何でしょうか?

サラダ油とは?

実際はサラダ油は植物油の総称として「サラダ油」と言います。 

つまり、サラダ油の中には、

 菜種油・大豆油・コーン油・ふまわり油・ごま油・紅花油・綿実油・こめ油・ぶどう油 ‥等

が、すべてサラダ油と言われています。 

 ちなみに、オリーブオイル・パーム油はサラダ油と言いません。
 これはJAS規格に定められているものを「サラダ油」と言うことで、JAS規格に定められていない植物油・オリーブオイル・パーム油は「サラダ油」という名前を使えないということです。 

※パーム油・・・「アブラヤシ」という植物から採れる油。 

サラダ油の歴史

 サラダ油は1924年、大正13年に誕生、日清オイリオが「日清サラダ油」という商品を発売したのが始まりでした。
 「サラダ油」の名前の由来は、当時の日本は、生野菜を食べる習慣がなく、生野菜に合わせるための油として開発したため、「サラダ油」 の名前になりました。
 当時のとして、精製の渡合を高め、濁ったり、固まったりしない、さらさらした良質の油として売り出されました。  

 サラダ油の原材料は、菜種、綿実、大豆、ごま、ひまわり、トウモロコシ、などで、メーカによって違い、現在はのサラダ油の定義は、JASで定められており、それにクリアできれば、「サラダ油」と名乗ることができます。 

 なぜサラダ油は体に悪いイメージになったの?

 サラダ油は、体に悪いということはありません。
 ごま油、こめ油もサラダ油と言われるのです。
 油が体に悪いということではなく、バランスよく体に摂取することが大切です。

 日本人に合った油の比率は、

 不飽和脂肪酸:一価不飽和脂肪酸:多価不飽和脂肪酸 = 3:4:3
 オメガ6:オメガ3 =4:1 

 「オメガ〇:とは、体に必要な脂肪酸の分類になります。 

・オメガ3 → α-リノレン酸
・オメガ6 → リノール酸
・オメガ9 → オレイン酸 

 このオメガの数字が小さいほど、酸化しやすい油になります。
 オメガ3の えごま油 アマニ油 は、酸化しやすいので加熱に向いていません。


 減らしたい油とは? 

 なるべく減らしたい油は、飽和脂肪酸 トランス脂肪酸 があります。

 飽和脂肪酸は、肉の油、バター、パーム油等、
 トランス脂肪酸は、マーガリンや、ショートニングなどがあります。 

飽和脂肪酸の特徴としては、 

・体内で作ることができるということ。
・必ず食事からとる必要がないこと
・取り過ぎると悪玉コレステロールや中性脂肪が増えるということ

トランス脂肪酸の特徴は、

・心臓疾患などを高める
・アメリカでは使用禁止になっている。
・日本人のトランス脂肪酸の摂取量は少なく、偏った食事への健康のリスクがある


 積極的にとりたい油

 積極的にとりたい油としては、 不飽和脂肪酸(オメガ3系)があります。 

 不飽和脂肪酸(オメガ3系)の特徴としては、

・DHA、EPA、α-リノレン酸を含む健康に良いとされている。 
・体内で作ることができない油で、食品から採る必要がある。
・悪玉コレステロールや中性脂肪を減らす
・心疾患や炎症、ガンを抑制すると言われている。 

適度にとりたい油:オメガ6・9系

適度にとりたい油、不飽和脂肪酸(オメガ6系)不飽和脂肪酸(オメガ9系)があります。 

オメガ6系:ごま油、トウモロコシ油、大豆油、綿実油等

オメガ9系:オリーブオイル、菜種油、こめ油等、

オメガ6系の特徴は

・リノール酸が多く、健康に良いと言われている
・体内で作ることが出来ない油
・悪玉コレステロールを減らしてくれるが、摂りすぎると善玉コレステロールを下げ、心疾患や炎症、がんを促進すると言われている

オメガ9系の特徴は、

・オレイン酸が多く、健康に良いと言われている油
・体内で作ることができる油
・血中の善玉コレステロールはそのままで、悪玉コレステロールを下げると言われている。

賢い油選びは?

 安心な油の選び方のポイントは、 

1・原材料:「遺伝子組み換えではない」
2・しぼり方:「圧搾法」
3・精製方法:「湯洗い」

瀬部手の条件を満たす油は、かなり高額になるので、優先順位をつけて選ぶといいでしょう。 

1・原材料「遺伝子組み換えでない」

 遺伝子組み換えではない作物がお勧めです。 植物油の自給率は2%(この2%のうち98%はこめ油)。原材料のほとんどを海外から輸入に頼っています。 輸入された原材料で作られた なたね油、大豆油、などは遺伝子組み換えがほとんどと言われています。 ※ 油は遺伝子組み換えの表示義務がないので、ラベルだけをみて見分けるのは困難です。

 もし、遺伝子組み換えを避けるのならば、

・「遺伝子組み換えではない」の表示があるもの。
・原材料が「国産」(日本では遺伝子組み換え作物が作られていないため)
・「勇気JAS認定」のもの(有機農作物の基準で「遺伝子組み換え種は使用していない」ため)

国産の「米油」は、スーパーでも売られており、比較的手に入りやすいです。 

2・しぼり方:「圧搾法」がおすすめ

油のしぼり方は、「抽出法」と「圧搾法」の2つがあります。 

その中で「圧搾法」がおすすめです。 多いものは「抽出法」で油は作られますが、この作り方が、ノルマヘキサン という薬品を加えるやり方を取ります。 ノルマヘキサンは有害物質で、食品に残留してはならず、 最終的には除去されます。 しかし、油を単純に絞り出す、「圧搾法」と比べると、心配です。 原料本来の風味や栄養分がそのまま残されるメリットを考えると、「圧搾法」がおすすめになります。 

3・精製方法は「湯洗い」がおすすめ

油を搾りだした後は、不純物を取り除く作業になります。 それが「精製」です。 精製には2種類の方法があり、 

・化学合成薬品を使用して不純物を取り除く方法、
・お湯を使って不純物を取り除く「湯洗い」

があります。 薬品に頼りたくない、「湯洗い」がおすすめですね。

実際のこの薬品での精製方法での事故が過去に起こりました。【カネミ油症事件】

 ネミ油症事件は、一九六八年に、福岡県や長崎県を中心に西日本一帯で発生したPCB(ポリ塩化ビフェニール)等の有毒物質に汚染された米ぬか油を摂取した約一万四千人が健康被害を訴えた、世界最大級ともいわれる食品公害事件である。
 本事件について、当初は、米ぬか油の製造過程で混入したPCBが原因物質であるとされていたが、その後、毒性の強いダイオキシン類のPCDF(ポリ塩化ジベンゾフラン)が主原因であることが判明した。
 その健康被害の深刻さは、ダイオキシン類の影響と見られる黒い赤ちゃんが生まれるなど、被害は親から子へと引き継がれ、事件発生から三七年を経過した今なお、多くの被害者が全身疾患にさいなまれている。

 ○○○

サラダ油は植物油(こめ油も含む) なぜ、サラダ油とこめ油とあるのだろうか? 

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 DHA EPAとは?何にいいの? 

油の酸化ってなに? 

いい油と悪い油 油の役割は?

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 蛇足:サラダ味とは?

 おせんべいや、お菓子にあるサラダ味とは、、、元々ローマ時代に野菜を生で食べる習慣がありました。

 その時は、野菜に塩をかけて食べるものでした。

 その形がサラダの原型です。

 ちなみにサラダの語源は、ラテン語で、「塩を入れる」という意味で、「サラーレ」から来ています。

 そして、サラダにドレッシングをかけて食べるようになり、そのドレッシングに使う油を、サラダ油と呼び、 このサラダ油が、お菓子を作るのにも適していました。

 その油で作ったお菓子の味だから、「サラダ味」

 つまり、サラダ味は「塩味」となります。