胸郭出口症候群(TOS:Thoracic Outlet Syndrome)

投稿日:2023年12月27日 更新日:2023年12月27日

詳細:胸郭出口症候群(TOS:Thoracic Outlet Syndrome)

参照:有痛性椎間板障害と無痛性の異常を見分ける方法は?

参照:胸郭出口症候群(TOS:Thoracic Outlet Syndrome)

 首の筋肉、前斜角筋、中斜角筋と第1肋骨の隙間から腕に神経や血管が出てきます。 腕を伸ばしたり、腕をあげる状態で、神経や血管が圧迫されて、腕のしびれ感、倦怠感、脱力感、肩、背中、腕、首の後ろの痛みを訴える病気になります。 神経を圧迫する、神経性胸郭出口症候群と動脈の銅やm区政胸郭出口症候群や静脈の静脈性胸郭出口症候群が主に圧迫としてあります。 神経性が90%であり、静脈性は、5%程、 動脈性は、5%以下になります。 神経性胸郭出口症候群では、20~40代で平均36才、3:1で女性が多い。 圧迫は、斜角筋の隙間が生まれつき狭い以外に、生まれつきの骨、筋肉、靭帯の異常が、原因になります。 主に頚肋第1肋骨形成異常などがあります。 神経性胸郭出口症候群も、動脈性胸郭出口症候群も腕を上に上げると手にしびれが出ます。 神経性では、腕の運動しなくても、いつも、肩、上腕、首、背中などに、だるさや、しびれを感じていて、頸動脈の外側に圧痛があり、、肩甲骨の内側や後頭部の痛みを訴えます。 手のしびれや痛みは、腕を外側に上げると強くなる、 指のしびれは、小指側から、指全体まで様々です。 手に力が入らずに、持っているものを落としてしまうこともあります。 動脈性では、手を上げると、手が蒼白になり、手首での脈が触れなくなります。 手を下げると、発赤に変わり、数分で元に戻る。 動脈造影では動脈の圧迫が映し出されますが、軽度の圧迫は正常な人でも半数があるために、圧迫象だけでは判断できません。 手を上げると、明確な虚血所見がある場合は、鎖骨下動脈瘤や動脈内膜肥厚が原因し、血管の狭窄が発生していることがあり、手術は必須です。 静脈性は通常、自覚症状がなく、腕の腫脹、紫色のはれ、むくみが突然に発生します。 

保存療法 前斜角筋、中斜角筋、第1肋骨によりできる間隙を広げるような運動を指導します。 頚症例では有効ですが、重症例ではほとんど効果はありません。 ・背骨をまっすぐにする習慣 ・腹式呼吸の練習 などがあります。 重症例は手術を検討します。 神経症状により、日常生活や仕事に深刻な問題が出ている、また患者さんの希望によって手術が進みます。 男女ともに、仕事が続けられないということで、手術を希望します。 手術方法は、・前斜角筋切除、 ・第Ⅰ肋骨の亜全切除 ・小胸筋の切除 があります。 手術自体は、容易だが、有効率70%と低く、再発率が10~30%と高いという欠点があります。 手術により、すべての神経症状が消失するわけではありません。 最もつらい症状が消失したかどうかがもっとも重要で、日常生活上50%しかできなかったことが、85%以上できることを目標にします。 実際は、日常生活に支障がなく、仕事に復帰できることが目標になります。