頚肋切除術が有効であった頚肋症候群の1例

投稿日:2023年12月27日 更新日:2023年12月27日

詳細:頚肋切除術が有効であった頚肋症候群の1例

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  頚肋というのは、人口の1%未満に生じる先天奇形です。 腕神経叢の絞扼や鎖骨下動脈の圧迫症状を引き起こします。 これは、胸郭出口症候群(Thoracic Outlet Syndrome:TOS)の一型である頚肋症候群として知られており、古くかあ数多くの報告があります。 過去の胸郭出口症候群の外科的治療の53件の内、計六症例は1例のみだった。 この1例は、右首、肩、上肢の痛み、しびれと脱力を訴え来院。 頚肋症候群と心出し、頚肋の切除を行い、良好な成績を得た。 20歳男性、 主訴:右首、肩、上肢の痛み、しびれおよび脱力 数日まえから、右首、肩、上肢の痛みと、右1,2指の中心としたしびれがあり、来院。 パソコンを行うデスクワークで症状が増強する。 右の鎖骨上窩のモーリーの圧痛点付近の皮下に骨製組織が硬く触れる。 またこの部分を圧迫すると、右上肢第1,2指に痛みが放散する。 ルーステストで、右上肢ししびれ、痛み、脱力が誘発され陽性。 アドソンテスト ライトテスト も陽性。 身長174,7㎝ 体重53,5㎏ の体系は細身であり、なで肩がある。 レントゲンでは、右側が大きい両側に頚肋を認めた。 症状期間が短いために、まずが、鎮静剤による対症療法を開始したが、効果がない。 約1か月間の保存治療の後に、患者の強い希望により右頚肋切除術を施行。 通常、前斜角筋は腕神経叢の前に存在するが、この症例では、前斜角筋は腕神経叢の後方に存在していた。 術後の経過では、順調で、痛み、しびれ、脱力は、徐々に軽快し、約半年後に完全に消失。 術後2年10ヵ月経過しても症状はなし。 頚肋症例の65件中 頚肋が直接原因しているのは、12例(18%)であった。 また発症自体は頚部の外傷の関与が大きく関係している。 胸郭出口症候群は、中年の女性に多いと言われているが、この症例は、やせ型、なで肩が発症を出しやすかったと推測。 

 胸郭出口症候群の神経症状は一般的に下位型’(C8-T1)が多いとされているが、ここでの症例では、上位型(C5-C7)の症状が多かった。 外科手術では頚肋だけではなく第1肋骨も切除すべきだとされています。 他の報告では、長期症例の28%において術後成績が不良と言われている。